1.芋焼酎「安田」が発売されるまで


一昨年、発売しました芋焼酎「安田」。
おかげさまで、一昨年、昨年と予想以上の反響を頂き、大変嬉しく思っています。
今年の発売分は、現在、タンクの中で熟成中です。11月頃の発売を予定していますので、今しばらくお待ちください。

この「安田」について、取り組み始めてからこれまでに起こったことなどについて、思いつくがままに、お伝えしたいと思います。
焼酎の造りや分析結果なども交えて、数回に分けてお伝えしたいと思います。

初回は、安田を初めて仕込んでから発売されるまでのことについて、お伝えします。


1.安田が発売されるまで

平成24年10月26日、以前から思い描いていた、蔓無源氏の芋を使った芋100%焼酎を初めて仕込みました。

「蔓無源氏」は、霧島市の農家・谷山秀時さんが、10本の苗から復活させたさつまいもです(
こちらをご覧下さい)。平成15年より復活に取り組んでいましたが、収穫が安定するようになったら、この芋を使った芋100%焼酎を造りたいという気持ちを持ち続けていました。そして平成24年、いよいよ実現することになりました。

仕込みにあたり、単に『「いも麹芋」の芋が変わったバージョン』ととられたくなかったので、「いも麹芋」とは、麹も酵母も変え、更には杜氏・安田がこれまで芋100%焼酎造りを通して得た経験を存分に活かし、新たな芋100%焼酎として、取り組みました。

初年度は10月と12月の2回仕込みました。10月に仕込んだ分は、問題なく順調に進み、上々の出来でした。ところが、後半の12月に仕込んだ分は、芋が少し傷んでいた影響で、かなりの刺激臭が残る焼酎となってしまいました。

年が明けた春先頃になっても、ガス臭にも似た独特の刺激臭がなかなかとれずに、この焼酎は本当に商品化できるのかどうか、真剣に悩みました。

余談ですが、今から考えると、この芋が痛んでいて刺激臭の残る焼酎が出来上がったことが、その後の「安田」を造ってゆく上で、非常に大切な経験だったと思います。

平成25年7月頃から、この刺激臭に少しずつ変化が現れてきました。
何人かの方に試飲をしてもらうと、「マスカットの香りがする」「グラッパのようなお酒だ」といったような感想が聞かれるようになりました。
そしてこの頃から、発売に向けて本格的に動くようになりました。発売時期は、日本酒の「ひやおろし」を意識して、涼しくなる10月頃を目標に置きました。

平成25年10月、この焼酎が発売になりました(
こちらをご覧下さい)。国分酒造の杜氏・安田宣久の名前をとり、「安田」と命名しました。


【次回に続く】