【芋100%焼酎への挑戦と100年昔の芋の復活】(その1)
これから3回にわたって、『芋100%焼酎への挑戦と100年昔の芋の復活』というタイトルで、お話をしたいと思います。

まず1回目は、「いも麹芋」のお話です。

業界初の芋100%焼酎「いも麹芋」

(1)芋100%焼酎への初めての挑戦
平成9年12月、地元酒販店からの熱意に動かされ、"いも麹"を使った、芋100%焼酎への挑戦が始まりました。
前例のない、手探り状態でのスタートでした。さつまいもは水分が多いため、雑菌が繁殖しやすく、もろみが腐敗するというリスクが高まります。案の定、初年度はもろみを捨てる手前までなりましたが、最後に何とか蒸留できる程度のアルコールが出てくれて(通常の芋焼酎の半分以下のアルコール)、何とか形になりました。蒸留直後のアルコールは27度でした。
初年度の「いも麹芋」は、10カ月ほど熟成させ、アルコール度数は26度になりました。これを加水せず原酒のまま瓶詰めし、平成10年秋、業界初の芋100%焼酎として、五合瓶で1,000本発売しました。
現在でも26度で発売されている理由は、初年度と同じアルコール度数で出してゆこうという思いからです。

いも麹芋

(2) 2年目以降の「いも麹芋」
初年度の結果をもとに、杜氏・安田が研究を重ね、2年目からは、少しずつ安定した仕込みができるようになってきました。それに伴い、アルコール度数も少しずつ上がってゆきました。
米麹を使わず芋100%で造ると、芋臭い焼酎になると思っていたのですが、いざ出来上ってみると、スッキリとした、キレにある味わいに仕上がりました。

杜氏・安田宣久
 
(3) 杜氏・安田が造る"いも麹"とは...
「いも麹芋」が発売されたのをきっかけに、芋100%焼酎を追随する動きが出てきました。現在では、ダイス状にカットした芋を乾燥加工して"いも麹"を造る簡便な製法が開発され、10社以上の焼酎蔵で、芋100%焼酎が発売されています。
安田杜氏が開発した"いも麹"は、芋に乾燥・細断などの特殊な加工をせず、蒸した丸芋に直接種麹を付けて造る、固体発酵法の考えを取り入れた"いも麹"です。
この製法で、安田が一番苦慮したのは、雑菌対策です。米麹(白・黒)を使った焼酎と違い、十分なクエン酸が出ず、水分の多い芋で麹を造ると、雑菌繁殖しやすく、非常に頭を悩ませました。
そんな中、何度か失敗を繰り返しながら、安田杜氏独自の"いも麹"造りを完成させました。

安田杜氏が造る"いも麹"
 
「いも麹芋」は、全国の特約店でのみ販売されています。
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